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悲しみを生きる力に(入江 杏著)

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入江杏

入江杏さんの口から「メディア・リテラシー」という言葉が出ました。

先日の研究所の授業中でのことです。

杏さんは研究所の卒業生でもあります♪

 

彼女の話はもう5回ほどお聴きしています。

世田谷一家殺人事件の遺族である杏さんの中に、

PTG(心的外傷後の成長)を感じるせいか、

何かに導かれるようにストーキング?(笑)をしているのです。

 

「メディア・リテラシー」というのは、

メディアから送られてくる情報を

批判的な見方も含めて

自分に必要な情報を引き出して活用する力のことです。

 

だから杏さんは事件の顛末をビデオで私たちに見せる際に、

テレビ番組で収録された時間よりも短く、

ここぞという思いを扱っている放送分を流してくださるのです。

それはわずか8分間です。

 

それ以外はきっと・・多少の意図をもって

番組を作られたところもあると思うのです。

 

何年も前ですが、北海道の地方局で

しばらくコメンテーターをさせていただいたことがあります。

局によって番組の作り方がこんなに違うのかと驚きました。

 

ある番組はメインキャスターがわがままで・・・

こういう流れでいきたいと思う方向にいかないと怒ったり、

離婚をされているのでそちらに話題をふっていはいけない・・

などディレクターから注意が入ったり(笑)。

そのうえ台本に私のセリフまで細かく書いてあって・・・・・。

それなら私がコメントしなくてもいいでしょう?

って思ってしまいました。

 

だから、テレビに出ることを「すごい!」と思わなくなりました。

それは作られたもの・・もちろん中には

いいものを作りたいという素敵なディレクターもいましたけれど、

どちらにしても真実とはちょっぴり離れたところにある

情報なのかもしれないのです。

 

もっと真実を・・

その人自身の”ものがたり”を聴いていきたいと思うのです。