昨日、上智の帰り、、、
気づくと夜道を
泣きながら歩いていました。
ここ2ヶ月くらい
ある喪失を体験していた
私にとって
それはまだ癒されていない
ことなのでしょう。
珍しく感情移入をして
気持ちが沈みました。
ある女性医師の人生を
ご本人からお聞きしました。
拒食症、自殺企図、自傷行為、
そして双極性障害。
外科医からがん支援へと
方向転換を余儀なくされます。
彼女が言います。
自傷行為と自殺は
まったく気持ちが違う、
結果として
死んでしまっただけ。
だから、
アイドル冴木洋子の例を出して、
「死ぬはずじゃなかった」
と言いながら、
窓枠から落ちていった
アイドルの哀しみと
生について語ったのでした。
(アイドル冴木洋子の生涯
松野大介著・幻冬社)
スキンカムフラージュや
ウィッグでの
がん患者への外見ケア。
医師が行き着いたのは
そこでした。
がん患者のQOLを模索しながら
彼女はご自身の生きかたを
求めていたのでしょうか。
がん患者とともに
サンバを踊る病院内の動画。
私は、そこに「生」を見ました。
生きるというのは、
この一瞬がすべてであり
それはとても輝いていました。
つらいのは死ではない。
生と死のはざまで
死に直面していることだと
医師は言います。
確かに。
この医師の父親は
がんで亡くなりました。
毎日いつ危篤の連絡がくるのか、
留守電にどきどきしながら
仕事をしていらした時間。
亡くなってなぜか
ほっとしたそうです。
それは、
この関係が終わったという虚無感。
そして張り詰めていた時間に
終止符が打たれた安堵感でも
あったのかもしれません。
スケジュール帳を見ながら
予定を立てていた手を休め、
ふと、私はこの瞬間を
どのくらい
大切にできているだろう?と
自分に問いかけたのでした。